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「風立ちぬ」をあらためて見たり聞いたりして思ったこと

JUGEMテーマ:ひとりごと

2/20の金曜ロードショー、「風立ちぬ」地上波初放送でありました。
わーい。なんでかものすごい好きなんです、あの映画。
リアルタイムで最後までは見られなくて、
途中からついったーで追っかけていたのだけど、
公開された当時はあんまり感想を読んでいなかったので面白かった。
たとえばこういうの。

風立ちぬの主人公は好き勝手に自分のしたいこと優先で生きてるのに周りの愛情は自分のために消費されることを悪意なく確信していて、死んでしまった妻が自分に対して「いきて」と言う最高に都合のいい夢を見るような男だけど、周りはその天才にどうしようもなく焦がれているその構図が地獄のように辛い/竹尾 (@pxllxq)
https://twitter.com/pxllxq/status/568612502927319042
主人公は悪ではないけど善性もない、ただ美しい飛行機が作れれば人が死のうがなんだろうが、己の夢を完結させるために払われる犠牲は仕方ないし自分の夢には関係ないという人間で、それはある意味からっぽのようにも感じられて本当におそろしいと思いました(フライング感想)/竹尾 (@pxllxq)
https://twitter.com/pxllxq/status/568614522941935617
一人の天才とそれに焦がれる凡人たちの地獄をのような夢を描いている風立ちぬだけど、結局その地獄は恐ろしくも美しくて、決して正しくはないけれども間違ってはいない現実が横たわっているので、わたしはあれを面白いとかつまらないとか未だに言えないし、もう一度見る気持ちにはいまのところなれない/竹尾 (@pxllxq)  https://twitter.com/pxllxq/status/568665593991147520
「周りの愛情が自分のために消費されることを悪意なく確信している」とか、
「美しさにしか興味がない」とか、いちいち腑に落ちておーっとなった一方で、
納得がいかないところもあって。
というのは、菜穂子さんって(結核のことは別として)
そんなにかわいそうな立場か? とどうしても思ってしまうのです。
ちなみにわたしが公開当時に書いた感想はこれ。
http://whistle-tune.jugem.jp/?eid=84
菜穂子さんかわいそうどころか菜穂子さんになりたいとか言ってやがる……
二郎さんみたいなタイプ大好きだからなわたし……
そういえば公開当時に読んだブログエントリで
そのへんすごくしっくりくる考察があったな、
と思い出して探したら、ちゃんとお気に入りに入っていた。わたしえらい。

「女たちの映画」としても見た『風立ちぬ』
http://d.hatena.ne.jp/izumino/20130907/p1

二郎さんはもちろんものすごく自分勝手な男だけれども、
菜穂子さんはそれに振り回されるだけのかわいそうな女の人では全然なくて、
それどころか結構二郎さんを転がしてるんじゃないか、
というものなんですけど、ちょう面白い。
療養所から抜け出してきて二郎さんに会ったらすぐ帰るつもりだった、
って言ってるけど、あれは一緒に暮らそうって言わせるための手だ! とか
そう考えてみると菜穂子さんなんというテクニック……。
それと、最初のほうに書かれていることですけど、
当時の女性は自主性を発揮しようがなくて、できるとしたら
「せいぜい自分で生き死にのタイミングを決めて、
男を一時的に自分のもとに縛り付ける」くらいのこと、って、
そう考えるとふたりが一緒に住み始める〜菜穂子さんが去る、
って全部菜穂子さんが始めて菜穂子さんが終わらせてるんだよな。
二郎さんの飛行機に対する妄執といってもいい、
あれの犠牲になってるだけの人ではなくて、
ちゃんと状況をコントロールしようとしてる。
(直接は関係ないけど、
日本のこの先ってあんまりないぞと思い始めた二郎さんと、
自分の人生はそんなに長くないと悟っている菜穂子さんとは
危機感を共有している間柄で、
そんなふたりがじゃあこの短い時間をめいっぱい生きましょう、
って一緒になろうとしたっていう考察も素敵だ。好きです)

それと、これはわたしのあんまり根拠もない偏った思いなんですけど、
二郎さんが「周りの愛情が自分のために消費されることを悪意なく確信」していて
菜穂子さんの見た目の「美しさにしか興味がない」男でも、
菜穂子さんは二郎さんの犠牲になっていなかったし、
むしろ幸せだったんじゃないかな。
わたしが昔のエントリで菜穂子さんになりたい、と書いたのは、
大好きな二郎さんを延々と眺めて(あわよくばいちゃいちゃして)いられるから。
二郎さんは菜穂子さんの愛情や美しさを消費しているけれど、
菜穂子さんだって二郎さんの仕事に対する一途さや正直さや、
自分の見た目にしか興味がないとしても
それなりに向けられる愛情やスキンシップ、
あとはそれこそ二郎さんの見た目の美しさを思う存分
鑑賞=消費できる立場にあるじゃん。
二郎さんに「来て」と言い、タバコを吸っても構わないと言い、
仕事をしている二郎さんを眺める彼女を見ていると、
飛行機にしか興味ない二郎さんを見つめて見つめられるためだけに生きる道を、
菜穂子さんは自分で選びとって全うしたんだと、やっぱり思う。
そうでないと二郎さんみたいな人ばっかり好きなわたしが報われないぜ、
っていう理由もあるんですけどね。

最初のほうに引用したツイートで
「一人の天才とそれに焦がれる凡人たちの地獄のような夢」とあって、
自分の夢を叶えるためなら周囲の犠牲も構わない天才クリエイター、
と言えば確かに残酷かもしれないけれど、
わたしは凡人たちだって天才を、美しい人たちを消費する側に回れると思う。
アイドルにお金をつぎこみながら、アイドルを思う存分愛でるように。
好きな人にどれだけ振り回されても、
その人で短歌を作って消費された分を取り返したと思うように。


映画  c.0  t.0

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