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  • 雪舟えまさんと『タラチネ・ドリーム・マイン』のお話
    みつる (06/14)

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つぐみ


愛してる 何にでも効く最強の呪文ではないけど言わせてね

愛してる つまりはできるだけ長くくすぐりあっていたいってこと

愛してる きみがいなくてさみしいと思っちゃうから正解なんだ

愛してる 互いにつけた傷のこと反省しつつ後悔しない

愛してる 何度も言うよ 対岸に紙飛行機を届けるように


BGM: スピッツ「つぐみ」


お祭り騒ぎ


今年もスピッツのライブに行けることが分かったので、生きます。

***

困ったなあ すごく散歩に出かけたい お祭り騒ぎみたいな服で

恋すればいつもピンボケ花柄がお花畑に見えるくらいに

アスパラがだめになるから帰ります そんな感じで仕事をしたい

持ちものをかわいいもので埋め尽くす これで殺されても生きられる

ひとりでも祭りはできるモテたってモテなくたって構うものかよ

よいところだめなところもまぜこぜで君がひとつの花柄なのだ

ぎらぎらのサンダルを履く おっさんをみな蹴飛ばしてわたしは生きる


ノットナチュラルボーンビューティー


横嶋じゃのめ『合理的な婚活 〜DINKsを本気で目指すおたくの実録婚活漫画〜』、めっちゃ面白かった。
「僕がどんな理由でどんな関係を望もうが自由」
「絶っっ対いけてるパートナー見つけて  最っ高にいい関係築いて 幸せという武器でボッコボコに殴ってやるからな!!!!!!!!!!」
って最高じゃないですか。
わたしもボッコボコに殴りに行くぜ。

***

誰からも言われないけど知っている襟つきワンピースが似合うこと

毎日の恨みつらみをよく焼けばすごくおいしい牛のほほ肉

花柄を着るしかないな世の中に好きなものたくさんありすぎて

すばらしくよく揺れているモノレール褒めていただく必要はない

似合わない色を好きでもかまわない きょうは目尻にグリーンを差す

温玉があれば世界は平和だと信じたくなるとろ玉うどん

スカートの裾のとろとろ具合さえ思い通りで春みたいです

旅をした後のかばんはごちゃごちゃに物がたまって でも忘れない

平坦な道しかたぶん歩けないかわりに歌をたくさん歌う

マスカラを三度塗りする我こそはnot natural-born beauty

隙あらばスペシウム


嬉しいのは朝十時から見るテレビ 夜中に食べるポテトチップス

軽率に決めたことほど楽しくて社会人などやめたい夜更け

幸せは脂肪や糖に似てるけど摂りすぎたって死んだりしない

光線をビームと呼べばたちまちに消えてなくなるスペシウム感

隙あらばかわいい服を着たくってたくわえた柄物の数々

求めれば与えられるさ通学路ねこねこねこと呼びながら行く

くちびるの褪せぬ間にって言うけれど三十までが人生じゃない



7年目


ブログを始めて6年たちました。
ということは、このブログ、はたちのときに始めたんだなあ。びっくりしますね。
以前ここに書いた「車を買う」「親知らずを抜く」という目標を果たし、少し大人になった気持ちでいます。
今年のテーマは「呪いを解く」。もっともっと大人げなく、楽しく生きるぞー。


くちびるが褪せぬ間にって言うけれど三十までが人生じゃない
/黒井いづみ



嫌と言うまで


暑い日はひとりぼっちでポケモンのおしりばかりを眺めて過ごす

クーラーの効いたここならエメラルドじみて涼しく見える木々たち

健やかなときにだけ会う関係の実り多いか分からぬデート

ひとときを借りているだけなんだろうおそらく君が嫌と言うまで

奪われるために生きてる日もあってリボンのほどける下着を選ぶ

目の前にいる人が好き秋が来れば秋を好きだと思うみたいに

股関節痛いことさえ面白く恋人を家から送り出す

何事もほどほどが一番だからメルティーキッスは冬季限定

愛されるより愛したく撫でさせてくれてもくれなくても猫が好き

恋人のいないあいだに好きなだけさわれる猫のしっぽください

反抗期

あけましておめでとうございます。
昨年ついに親知らずを抜き、パーマをかけました。
今年はバレエを始めたい。

 

+++


とりあえず週末までは生きてみる そんな感じで四年目になる

猫耳が似合うと言われそのままの顔で大人になってしまった

姿勢よく生きたいけれどこの席がわたしの背骨を曲げようとする

二十年通った町も劇場の周り以外はよく分からない

アヒージョの油にひたすピザのみみ 楽しいことは追いかけなくちゃ

反抗期あるならきっと今だろうやばい角度で跳ねる前髪

目を上げたら知らない町にいるようにまぶたに色をたくさん乗せる

病める日も健やかなる日も勤務日も虹色を好きではいけないか

この町とあの町の本屋をつなぎわたしの陣地にしてしまいたい

近眼にばんざいレンズ越しじゃない星の光も一・五倍
 


劣等感の使い方

うつくしくなくてもずっとここにいて好きな服だけ着て生きてやる
(黒井いづみ)

『なんたる星 短歌やめてませんでした号』で、
恋をしているさんに言及された一首。
以下引用します。
「この歌は僕が今まで見てきた中でも特に「ブスな歌」って感じがしてめちゃくちゃいいなって思っちゃったんですよね
このブスの厚かましさといったらないですよ!!そしてこれを短歌やめる日に思い出すってのがまた「私はブスだけど、めんどいからブスを辞める気はないし、お前らが何といおうと生き続けしまいには、何かいろんな意味で殺す」というメッセージみたいなものを感じ取ってかなり笑ってしまったので」
※注:この短歌は『なんたる星』の
「短歌をやめる日、思い出しそうな一首」
を募集する企画に提出したもの

自分の短歌の説明をするのってかっこよくないですけど、
どんなふうにこの短歌ができたかについて書きますね。
今でこそ服も化粧品もアクセサリーも大好きだけど、
昔は全然好きじゃなかった。
厳密に言うと、見るのは好きだけど、
買ったり着たりという気にならなかった。
だって似合わないんだもん。
服だけ見たらかわいくても、
身につけた瞬間にあーだめだって思う。
たとえ似合う服があっても、
わたしより綺麗なひとが
同じ服を着たほうが綺麗に見えるに決まっている。
服も、着ている人間も。
じゃあもうどうしようもないじゃん、
という考えが長いこと染みついていました。
それがだんだん「褒めてくれるひとがいるから着てみよう」
「褒めてくれなくてもなんだか楽しい気がする」
「褒められなくても自分が楽しいものを着たほうが勝ちだ」
となった結果、あの短歌が立ち上がってきたわけです。

恋をしているさんの評を読んでめちゃくちゃ笑った。
「お前らが何といおうと生き続けしまいには、
何かいろんな意味で殺す」!!
最高。いつか言ってみたい。
でもこの短歌ができたときにわたしが考えていたことって、
結局そういうことだろうなと思った。
誰が何と言おうと自分が好きな服を着ていたいし
好きなことをしていたい。
ちゃんと伝わってる、よかったよかった!!
でも同時に絶望もした。
「自分は綺麗じゃないから綺麗な服を着てはいけない」
という呪いにかかっていたことに気がついてから、
少しずつ少しずつ解いてきたつもり。
実際あの短歌ができたときは
ものすごく解放された気持ちになったけど、
評を読んだとき、「自分は綺麗じゃない」っていう呪いの
根本部分は全然解けてないんだ!!
と思ってがーんとなった。
世の中の多くの人たちはそんなこと気にせず
好きな服を着ているように見えるのに、
自分はこんな呪いをいつまでも引きずっているように思えるの、
なんかすごく嫌……と思ってまた落ち込む。

スピッツの最新アルバム『醒めない』に収録されている
「ブチ」という曲がとても好き。
最初はぴんと来なかったけど、
聞いているうちにどんどん言葉が立ち上がってきた。
特に好きなのは
「しょってきた劣等感 その使い方間違えんな」というところ。
すとんと腑に落ちるものがあった。
そうかー、劣等感は劣等感でよくて、
使い方を間違えなければいいのか、という。
ということは、わたしの呪いにも使い方があるのか?
前向きな使い方?
何を前向きと呼ぶべきか分からないけれど。
とりあえず、これからも好きな服を着て、
好きな本と音楽と舞台をたくさん摂取して生きていきます。
という決意表明がしたい気分だった。


夏の生き物


JUGEMテーマ:ひとりごと




 



髪の毛をぱつんと切れば冬毛から夏毛に変わる生き物みたい



 



かんざしを買って浴衣も欲しくなる 夢がお金で買える日もある



 



ひとりきり靴を鳴らせば花道に見えてくるんだプラットホーム



 



まぶしくてきみが着ていたTシャツのポケットばかり思い出してる



 



花びらのように小さい袖ばかり着たい 何回でも笑いたい



 



撫でられているときだけは髪の毛が言うことをきくような気がする



 



手帳にはうまく書けない水面に光が跳ねるような日のこと



 



師走でもないのに走る毎日を勝負下着と服とで飾れ



 



針金のような髪でも照らされて天使の輪っかをふたつ作った



 



蒸し焼きになっているのが楽しくて毛布をしまわないまま夏へ



 



 



死にたいけれど死にたくない(岡野大嗣一首評)

JUGEMテーマ:ひとりごと

雑誌を立ち読みしていて死にたくなる日がある。
ページをめくってもめくっても、隣の雑誌をめくってもそのまた隣を見ても、
着たいコーディネートがひとつも見つからない。
それなのに誌面の女の人たちがみんな
にこにこ笑っていたり、飛び跳ねていたりするもんだから、
あーわたしがときめくものは世の中で決められた
「かわいいもの」「うつくしいもの」とは違うのだ、
わたしの欲しいときめきを誰も作ってくれないし
わたしがそれを作っても誰もときめいてくれないのだ……と思って絶望する。
そして絶望は果てしなく深まる。
これではわたしの幸せも世の中の「しあわせ」と違っているのだろう、
わたしがどんなに幸せでもきっと「ふしあわせな人」扱いされて
同情されたりあれこれ言われたりしなければならないのだ……
と思うとますます死にたくなる。

もうだめだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい/岡野大嗣

そういうときにこの短歌を口ずさむと
「あ、わたしそんなに死にたくなかったわ」と思い出す。
そうだ、今このときは死にたくてもまた生き返りたいくらいには死にたくないのだ。
いつか「ほとぼりは冷め」て、わたしも周りの人たちも
言ったこと言われたことを忘れてしまうのだ、と冷静になる。
それなら死にたくなんてないな、と思う。
個人的には「もうだめだ死にたい」と「そして」の間の一字空けが好き。
一時の「死にたい」テンションを遠くから眺めているような、
あるいはいったん死んだ後に「生き返りた」くなるまでの
時間差をあらわしているような感じがする。
いくらでも死にたくなっていいけどきっと死なないほうがいいんだな、
だってしたことやしなかったことはいつか忘れて/忘れられてしまうんだから。
そう思うために、この歌を何度も口ずさんでいる。
いろんな人たちのお守りになってほしい短歌です。


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